名物先生 [思い出しちゃいました]
卒業高校に訪問して、恩師と飲み明かし、女子高生にすっかり戻ったついでに、当時の先生のことを記録しておきましょう。
私の記憶が完全に風化してしまう前に…
トラキチの数学の先生についてはすでに記録しているので、そのほかの先生のことを思い出してみましょう。
<英語科>
英語の先生といえば、やっぱりなんといってもダンディ!でしょう。
この先生が「勉強せ~へんのやったら十三で働け!」とのたまわっておられた先生です。
ダンディはニックネーム通りとってもダンディ!
おそらく、当時でも60歳を超えておられたと思うのですが、革ジャンにGパンというダンディなファッション!
英語の先生ですが、隷書体で文字を書く…日本語はもちろん英語も…
読めないし…
この先生の授業を制するにはまずダンディ文字を解するところから始めなければならないのでありました。
英単語もたくさん覚えさせられましたが、日本語もたくさん教えていただきました。
お前、身悶えって漢字書けるか?
英文を訳すとき、日本語にはかなりこだわりを持っておられ、その訳文を一生懸命書きとっている生徒に、怪しげな漢字の質問まで投げかけるのでありました。
この先生にはとてもよく可愛がってもらいまして…
大学生になってからは飲みにつれていっていただいたり、
結婚祝いに綺麗なグラスをいただいたり、
中国赴任中は塩こぶ等の物資を送っていただいたり…
でも平成17年の年賀状が最後のお便りとなりました。
〝ボケ〝どんが いつの間にやらワキに居り―
先生、このメッセージにはどのような思いが込められていたのでしょうか…
今となっては確かめようがない最後のメッセージでありました。
ダンディと恋敵であったとうわさされるのがフルネーム先生!
なぜかこの先生のことはフルネームで呼んでおりました。
ダンディとは全く異なり、冷酷なぐらいクールで、教室中を静かに歩き回ります。
教室中に広がる緊張感…
そして、ポンポンと背中を叩かれた不幸な子羊は、その場で立って先生の質問に答えなければなりません。
答えられなければ…
あ~ほ~
それはそれは冷酷にクールに言い放たれてしまいます。
奈落の底に突き落とされたような屈辱感…
お元気にされていらっしゃるのでしょうかねえ。
さらに、常にパイプを握りしめながら歩いていたコニカン!
この先生の声は蚊が鳴くように小さいので、授業中はし~んとしていないと何をおっしゃっておられるのか聞き取れない!
ただ、例文はいつもJohnとMaryなので、主語と目的語は聞き取れなくても想像がつく!みたいな先生でした。
<数学科>
トラキチ先生を除けば、一番印象的な先生はお茶の水博士でしょう。
小柄な先生で、黒板の一番上に数式を書くと「手が届かん!」と言ってへそを曲げられることがありましたが、基本的にはパワフルな先生でした。
朝は8時10分から始まる学校でしたが、予鈴のなる8時5分には教室の前にスタンバッておられて、8時10分からみっちり50分授業をされていました。
卒業してから聞いた話では、お茶の水博士が授業中に血を吐いて倒れられて…その後最初の授業の時に、
いや~、悪性の腫瘍ができてるようでねえ~
とまるで他人事のように言ってのけた後、みっちり授業をされたとか。
幸い悪性の腫瘍は克服されたとお伺いしましたが、別のご病気で亡くなられたそうです。
花粉症先生もなかなか個性的な先生でしたが、やはりトラキチ先生に勝る先生はいらっしゃいませんでしたなあ。
<国語科>
いつも箒をもってお掃除されていたのが、3年生の担任のノムちゃん。
とても丁寧な物腰の先生で、生徒一人一人を尊重しておられました。
ただ、授業中に生徒をあてるとき、普通は一番前の人が当たると次はその後ろと予想され、心の準備もできるというものですが、ノムちゃんは変則的に斜め後ろにあてていくという必殺技を持っているので、常に緊張しておかなければならない授業でした。
鬼太郎先生は古文の担当。
る、らる、す、さす、しむ、ず、む、むず、し、まほし、まし
き、けり、つ、ぬ、たり、たし、けむ
べし、まじ、らむ、らし、めり、なり
なり、たり、ごとし
り
この呪文のようなものは、古文の助動詞。
これの活用と用法を丸暗記して、B4のわら半紙に書くのが試験でした。
1つたりとも間違うことは許されず、間違うと追試…
記憶チップが人より少ない私は、かなり苦労したことを覚えています。
漢文の担当は獏山先生。
大きな声の先生で、長恨歌を朗々と歌い上げる先生でありました。
玄宗皇帝と楊貴妃の入浴シーンの解説は、高校生にはやけに艶めかしく、ドキドキものでした。
この先生も、卒業後何年かしてお亡くなりになったと聞いています。
<理科>
理科と言えば人間コンパス!
黒板に向かって、手を腰にあて、ゆっくりと…
地球は~やや~楕円形を~しています~
と言いながらまん丸の大きな円を書きあげる地学の先生。
円を書き終わると、生徒からの拍手喝采!
人間コンパスは、にた~っと満面の笑顔でゆっくりと振り返るのでありました。
当時は、なぜ人間コンパスがあんな綺麗な円を描けるのか色々な憶測が飛び交っておりました。
中でもアル中リハビリ説が結構有力で、人間コンパスは昔アル中で、それを克服したことを証明するために、きれいな円が書けるようになるまで練習をしたからだというもの。
生徒というものは、先生のないこと、ないことを噂にしたがるものです
<社会科>
哲学の無知の知先生は70歳近いご高齢の先生だったと思います。
しかし元気!
真冬でも半そでの開襟シャツに、裸足で草履をはいているという兵。
現役でサッカーをする恐ろしく元気な先生でありました。
授業では、「つまり~」 「結局~」 「簡単に言ってしまえば~」を連呼されるのですが、
だんだん難しくなっていってわけわからん…
まあ、教わったのが哲学ですから仕方ないかもしれません。
<音楽>
選択科目として音楽をとっていなくても、誰もが知っているのがババア先生!
非常に厳しい先生で、靴下は白!と決められていたのにピンクとかをはいて行ったりすると、ババアが山姥のような形相で追いかけてきて、ピンクの靴下を取り上げられるのです。
それをグランドピアノの上に戦利品として並べ、生徒に取りにこいといいますが、行ったが最後!
エンドレス説教が待ち受けているだけなのでありました。
このほかにもいっぱい名物先生がいらっしゃったのですが、きりがないのでまた今度ということで。
この間の日曜日の夜…月と星がきれい!
トルコの国旗にはちょっと遠いか…
わし、完全に風化しとる・・・・・
酒飲んでた訳じゃないのにぜんぜん記憶に無い orz
by へろーめ (2010-05-21 06:26)
印象に残ってる先生っているもんですね。
ダンディ先生かなり好みです。
by masiko (2010-05-21 16:56)
この日記を携帯で読んでてあやうく神戸線乗り過ごすところでした(汗)
おとといは伊丹線を乗り過ごし終点まで行ってしまったワタクシ…青さん、最近長編が続いているのでのめり込んでしまい電車で読むのは危険危険(笑)
革ジャンにGパンの“ダンディ”先生、素敵すぎます♪
ちなみにうちには“エニワン”というニックネームの英語の先生がいて私は苦しめられましたが本名すら思い出せません(笑)
青さんの記憶力の凄さにもビックリです!
by ひよこ (2010-05-21 22:17)
夜空がニッコリ笑ってウインクしてる☆
個性的で素敵な先生が沢山いらっしゃったんですねぇ~♪
by ぬれぴよこ (2010-05-23 17:29)
へろーめさん、高校生の時はさすがに昼酒はやってなかったっすか?(笑)?
by 青沢東(QMY) (2010-05-23 19:19)
masikoさん、ダンディ先生なかなかいいでしょ!なんか、好みがかぶりますね~。
ところで、2222番目のナイスありがとうございます!にゃんにゃんにゃんにゃん!の2のゾロ目…でも商品はなんもないんですが…(笑)。
by 青沢東(QMY) (2010-05-23 19:25)
ひよこさん、最近たまにしか書かないので、ついつい長編になって…
エニワン…英語で言うとAnyoneかな?どんな先生だったんでしょう。たしかに、ニックネームは覚えてるけど本名が出てこない先生っていますよね。国語の「ケメコ」という先生は、やっぱり本名が出てきません(笑)。
by 青沢東(QMY) (2010-05-23 19:34)
ぬれぴよこさん、夜空のウィンクってとっても詩的ですねえ。芸術家の発想ですね。
by 青沢東(QMY) (2010-05-23 19:41)
QMYさんは楽しい高校生生活を送られたのだと言うことが、ヒシヒシと伝わってきました。
グランドピアノの上にピンクのソックスが並べられているのはかなり異様な光景ですね。できれば、蓋(?)を開けたグランドピアノの中に吊っておいて、生徒がとりにきたら、交響曲第5番の出だしのフレ-ズとともに蓋(?)がガシャ-ンと閉まる...怪我しますね。
by 雀翁 (2010-05-24 09:29)
雀翁さん、運命とともに手が挟まってしまうトラップつきピアノ…ちょっと凄すぎますね。今にして思うと、あの靴下コレクションはその後どうなったのでしょうか?まさか、先生が家ではいていたとか…あ~、あんまり考えたくないです。
by 青沢東(QMY) (2010-05-29 19:48)