ミクロの決死圏初体験！

2010年1月8日、毎日鼻に薬を入れ、腹に注射を打って大切に育てた卵を収穫する時がやってまいりました。

手術に準ずる処置になるということで、一体どんなすごいことが待っているのか？！とある意味ワクワクドキドキして、まるでミクロの決死圏を体験する気分のヨメでありました。

 

朝8時半までにヨメは絶飲絶食の上病院に行かなければなりません。

ダンナは家で種を採って持っていかなければなりません。

万が一種に問題があるかもしれないので、当日はダンナの同伴が必要です。

さて、病院に着くとヨメは検査着に着替えさせられ、座薬を手渡されます。

ご自分で挿入できない時はお申し出ください！と言われますが、

いや～ん恥ずかしい！

という歳でもないので、言われた通りにさっさと自分で入れちゃいます。

5分後、検査室に連れて行かれ、心電図、血圧、酸素モニターにつながれます。

手術着に身を包んだ院長、診療部長が次々に入ってきます。

おお～！いよいよ盛り上がってきましたね

院長、診療部長のほかにも、4・5人の看護婦さんが順番にヨメに声をかけます。

 

おはようございます！　大丈夫ですか？　

…って、何が

 

確かに未経験のことですが、一体何が大丈夫かと聞かれているか分からず、

とりあえず大丈夫です！と元気よく答えるヨメ。

 

一人の看護婦さんが私の手を握りしめ、その手をゆっくりとさすっています。

…あの～、大丈夫ですけど…

そう思いつつも黙ってまな板のコイとなるヨメでありました。

 

点滴が始まり、静脈麻酔が入ります！と看護婦さんが診療部長に告げます。

診療部長は淡々と消毒を開始します。

部屋が暗くなり、超音波画像を見ながら診療部長が卵を採取していきます。

針のようなものを卵の袋に刺し、中身を吸い取ると

卵の袋が見る見るうちに萎んでいきます。

さすが診療部長！　ものの10分ほどで採取終了！

ええ～？！もう終わりですか？　もうちょっと最新医療を見たかったな～

今回はどうやら4個の卵が採れたようです。

止血のためその場でしばらく横になった後、ストレッチャーでベッドルームへ。

そこに、それまで待合室で待たされていたダンナが通されます。

別にダンナはそばにいて何ができるわけでもないのですが、

麻酔をしたヨメを連れて帰るため待機している必要があります。

たまたま隣のベッドが空いていたので、ダンナはそこで転寝…

ヨメも麻酔の効果か、爆睡…

その間も、心電図、血圧、酸素モニターにはつながれっぱなしです。

午前10時半、点滴が終了し、異常がないことを確認してから

ようやくあらゆる線から解放されます。

お水が手渡され、麻酔で乾いた口の中を少しずつ潤していきます。

さらに、正午ごろまで安静にしてから、再度超音波で異常がないことを確認し、

ようやく病院から解放されます。

この日のお会計は、採卵、麻酔、培養込みこみで234,790円也

保険が効かないので、結構痛いっす…

でもまあ、医療費控除はとれるのでよしとしましょう！

特定不妊治療費助成制度というのが大阪府にはあって、

1年度あたり1回15万円を限度に2回まで補助してもらえるようですが、 

夫婦合算の所得が730万円未満という制限があるようです…

 

なにはともあれ、お腹すいた～

 

ダンナの運転する車で近所のてんぷら屋さんに行き、昼ご飯を食べ、

とりあえず医者の言うとおりにその日の午後は家で安静にしているヨメ。

ダンナは午後から出勤したようです。

 

その日の夕方すっかり通常生活に戻ったヨメは新年会へ…　

フロモックスという抗生剤だけでなく、アルコール消毒も怠らないのでありました。

 

翌日からは、毎食後プラノバールというお薬でホルモンバランスを整え、

当帰芍薬散という漢方薬を毎食前に服用し、

プロゲステンというお薬を毎晩入れて、畑の収縮を防ぎます。

 

面倒くさいよ～

 

さて、卵採取から2日後の1月10日、培養した卵を移植します。

日曜日だったこともあり、ダンナと一緒に病院へ。

採取した卵の分割が進んでいないと移植はできません。

ハラハラ…ドキドキ…

院長からの説明では、採取した4個すべてが順調に分割しているのだとか。

コンピュータ画像で見せてくれます。

ホ～ッ

今回はそのうちこの2個の卵を戻し、残りは冷凍保存するとになりました。

　

左が5分割のグレード1の卵、右が4分割のグレード2の卵です。

グレードは1から4まであって、Ｇ1が一番いいのだとか。

写真が二つずつあるのは、アシストハッチングが分かるようにするため。

アシストハッチングとは、ヨメなりの解釈をすると…

 

年寄の卵は殻が硬くて壁にひっつきにくいので、それをサポートするために、

あらかじめ殻を少しレーザーで傷つけておくというものらしいです。

 

　この凹んだところがそうらしい…

さて、準備が整ったので移植しましょうか！

う～ん…ちょっと待った～！

移植の際には2時間前からお手洗いを我慢してくださいといわれていたのに、

アシストハッチングを待っている間に我慢しきれなくなって…

必死でお水を飲んで帳尻を合わせようとするヨメでありました。

無事に移植も終わり、さて本日のお勘定…162,680円也 

…やっぱり保険が効かないので、痛いっす～

 

その後、１月14日、16日、18日と通院し、超音波検査をします。

超音波検査も保険の効く規定回数を超えているので自己負担治療となります。

なにかとものいりですなあ…

 

そして、院長から1月27日が判定日となる旨のお告げがありました。

つまり、その日までにコウノトリさんからの訪問辞退連絡がなければ、

薬局で判定薬を買ってまずは自分で検査を行ってくださいというもの。

そして、反応が陽性となったら2月1日に来い！そうでない場合は…

丸1カ月は何もせずにお休み～　とのことです。

まあ、畑もお薬漬けでお疲れですから、1カ月休耕させんといかんらしいですわ。

 

さて、この度のトライアルは吉と出るのかそれとも…

ドキドキ・ワクワクしながら1月27日の判定を待つダンナとヨメでありました。

その頃のヨメはというと…

　ネイルが1月仕様になってました

コメント 10

ますます大変そうですね。
大阪府の特定不妊治療費助成制度の件は、「合算せんでもそれ以上もらってます」ということですね。＜苦笑＞


by Lionbass (2010-11-15 13:14) 

本当にいろんな意味で大変なんですね～
それを忙しくお仕事をしながら、プライベートも充実させて、爪の先まで気を遣いながら出来るって、並大抵の事ではないと思います。
by ぬれぴよこ (2010-11-15 22:31) 

自らお腹に注射を打つ．．．なかなかできないと思います。イメ-ジ的には切腹の感じでしょうか？注射は打つは、座薬は入れるは、ミクロの決死圏に行くのには2重3重の難関を突破しなければならないのですね。

自分の細胞の細胞分裂を見るってなんだか不思議な気がします。

ごひいきのネイルア－ト屋さん、なかなか癖がありそうですね。

by 雀翁 (2010-11-16 20:00) 

Lionbassさん、実はダンナがナンボもらっているのか知らないヨメなんです。10年目にダンナが転職した時には、基本給が6万円ちょっとで、それに諸手当が色々つくんだという話を聞いたことはありますが、その後どうなったのか…（苦笑）。
by 青沢東（QMY） (2010-11-17 09:02) 

masikoさん、ナイスありがとうございます！
by 青沢東（QMY） (2010-11-17 09:02) 

ぬれぴよこさん、高齢出産と言うのがこれほど大変なものだとは思いませんでした。でも、私はまだラッキーな方だったと思います。同じようなことで悩んでいる人に少しでも参考になればと、自分の体験を振り返っております。
by 青沢東（QMY） (2010-11-17 09:04) 

雀翁さん、私は切腹したことがないので詳しいことは分かりませんが、道具の持ち方はおそらく同じではないかと。とがった方を自分に向けて持ち、思い切ってぶすっと刺す！でも、その後切腹はおそらく横の動きへと変わるのでしょうが、注射の場合はアタッチメントをさらに自分に向けて動かす作業となりますので、若干の違いはあるかと…（笑）。
自分の細胞分裂を見るという体験もしましたし、もうちょっと先には自分の息子の遺伝子を見るという体験もしましたし、ホンマ貴重な体験ばっかりでした。
ネイルアート屋さんが癖があるのか、私のリクエストが変わっているのか…（苦笑）。
by 青沢東（QMY） (2010-11-17 09:10) 

子供にはお金がかかるものらしいですが
Ｊｒ は生まれる前からお金がかかってますねぇ。

by へろーめ (2010-11-17 19:29) 

へろーめさん、これからますますお金がかかる子供創出のためにさらに投資をしていたダンナとヨメ…一体どれだけのリターンを期待していたのか…まあ、あんまりあてにはしないでおこうと思います。
by 青沢東（QMY） (2010-11-23 09:57) 

noelさん、ナイスありがとうございます！
by 青沢東（QMY） (2010-12-01 01:56)